ピアニスト宮本聖子の発行するメールマガジン Seikoピアノ通信 のバックナンバーです

9月に入っても暑いですね…(汗)
今月下旬までは厳しい暑さが続くと予報が出ているようですが
10/14のリサイタルのころにはいくらなんでも涼しくなっててほしいなあと願っている
暑さが苦手な宮本聖子です。

先日「Qさま!」というクイズ番組で
「現役音大生が選ぶ本当にすごい作曲家ベスト10」
というのをやってました。

第1位はやっぱりベートーヴェン!
第2位はモーツァルトでした。(納得)
第3位は私的にはバッハなのですが
現役音大生にはドビュッシーでした(まあわからなくもないですが)

私は2020年から「ベートーヴェンとともに」という
ベートーヴェンのピノソナタを主軸としたプログラムのコンサートシリーズを
年1回のペースで行っています。

毎回テーマを掲げてそれに沿った選曲をしているのですが
10/14の第4回のテーマは「創造と革新」

スカルラッティからハイドン、モーツァルトを経てベートーヴェンに至るまで、
4者4様のソナタとその変遷、
そして既成のものに常に変革を起こしていく作曲家たちの挑戦をお聴きいただくという趣向ですが

とりあえずややこしいことは置いておいて
第1位と第2位の曲が聞けるという軽い気持ちでいらしてください(笑)

ところで
「なぜベートーヴェンなの?」と時々聞かれます。
理由は2つ。

①好きだから
②得意だから
です(笑)

皆さんご存じの通りベートーヴェンは耳が聞こえなくなった作曲家です。
それも30代の若さで。
音楽家としてどれほど絶望的なことかは想像に難くないと思います。

それ以外でもベートーヴェンの生涯は苦難の連続でした。
若いころから家計を背負って働かなくてはならなかったし
恋は実らず生涯独身だったし
溺愛した甥っ子は非行に走ったり自殺未遂したりで大変だったし。

でもベートーヴェンは人生をあきらめなかった。
不屈の魂と情熱で数々の人生の苦難に立ち向かい、過酷な運命を克服していきました。

自己の芸術を通じて未来の人類に希望を与えていくことを自らの使命とし
「暗くつらい状況にあっても人生を信じ光に向かって生きていこう」
というメッセージを作品に込め
多くの傑作を残しました。

ベートーヴェンの音楽を聴いたり弾いたりすると
そのメッセージがひしひしと伝わり、勇気と希望と力を与えられます。

運命とか第九とか、ピアノソナタ第31番とか
ぜひ全楽章聞いてみてください。
辛く悲しいことに打ちひしがれていても、最後にはベートーヴェンに励まされますから。

前を向いて進んでいくパワーとエネルギーをくれるところが
ベートーヴェンの音楽で一番好きなところであり感動するところです。

そして私の演奏スタイルはベートーヴェンに向いているようで
比較的苦労少なく弾ける作曲家です。
(ほかの作曲家と比べるとということであり決して簡単だというわけではないですが)

私のコンサートに来てくださった方々に
心豊かな時間と元気になるエネルギーをご提供するのが
ピアニストとしての私の役目だと思っているので
そのためにはベートーヴェンの作品を演奏するのが最適だなあと思い
中心に据えることにしました。

私の友人(某芸大教授の超有名ピアニスト)が
「ベートーヴェンって頑張ろうおじさんだよね」とよく言っていたのですが
「頑張ろうおじさんのメッセージと頑張ろうおばさんが一生懸命伝えようとする」
コンサートシリーズです(笑)

ぜひ元気になりにコンサートにいらしてください!

詳細とチケットお申し込みはこちら

でもベートーヴェン以外の作曲家のそれぞれの美しさ、素晴らしさも愛しているので
ほかの作曲家については次回以降に。

10日後には生徒の発表会を控えていてその準備で今バタバタなのですが
今回は新たな企画をしたりして例年になく盛り上がっている(多分)ので
またのそのことについても書いていきたいと思います。
お楽しみに!

最後までお読みいただきありがとうございました。
残暑厳しき折、どうぞ皆様ご自愛ください。

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2023.10.06 / Top↑
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